TOEFLって2種類あるの?その違いをスッキリ解決しよう
英語圏の数多くの教育機関で利用されているTOEFL????Testには、2つの種類があります。日本も含めた世界各国で一般的に実施されている「TOEFL????iBT」と「TOEFL????ITP」 です。TOEFLを受験したいけれど、種類の違いがよくわからないという方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、TOEFLの種類別に測定する技能の違いや、どのような目的で利用されているかなどをご紹介します。
TOEFL iBT・ITP の種類についてくわしくなろう
ここでは、TOEFL iBTとTOEFL ITPそれぞれの特徴についてご紹介します。
TOEFL iBTとは
TOEFL iBTは、internet-based testの訳で、ネットを利用してオンラインで受ける試験です。英語圏の数多くの教育機関が入学選考の基準にTOEFL iBTのスコアを採用しています。世界基準の英語テストとして客観性と信頼性の高さが最大の特徴といえるでしょう。TOEFL iBTには、国籍や年齢制限などの受験資格は特に必要なく誰でも受けることができます。
試験では、reading(読む)、writing(書く)、speaking(話す)、listening(聞く) の4技能が総合的に測定されます。大学レベルの出題内容で各セクションが30点の合計120点満点が 最高スコアとなります。日本国内では個人が申し込めるTOEFLの試験はTOEFL iBTのみです。
英語でのコミュニケーションに必要な、「読む・書く・話す・聞く」 の4技能を勉強することで、リーディング能力やスピーキング能力を高めることができます。さらに、学術的な内容のライティング能力は、大学や大学院などでレポートを書く上で非常に重要な基礎となるため、留学後の学生生活やその後の就職に役立ちます。TOEFL iBTは、海外留学を希望する人や海外での就職を目指す多くの人に受験されています。
TOEFL ITP とは
教育機関や企業、官公庁などの団体を対象としたペーパー形式のテストプログラムでもあるTOEFL ITP。TOEFL iBTとの互換性が高く、世界50か国、2,500以上の団体で実施されています。日本においても、大学、大学院、高等学校、官庁、企業など500以上の団体で実施され、約22万人以上の方が利用しています。
TOEFL ITPは2017年に廃止されたTOEFL PBTのテスト問題を引き継ぎ、 難易度に合わせた二つのレベルがあります。TOEFL PBTの過去の問題をそのまま使用したレベル1と、スコアが500点以下の受験者向けのレベル2の二つ。レベル1のスコアの範囲は310点~677点なので、500点以下の受験者を対象にしているレベル2は、難易度が低めです。
また、テストの実施日や実施場所は、ITPを実施するの教育機関や各種団体の都合に合わせて設定されます。受験する際は、実施機関や団体にご確認ください。
TOFEL ITPは、基本的な英語能力を客観的に判断できるテストとして、幅広い分野で活用されています。たとえば、将来的に多国籍企業や外資系企業、国際機関への就職、転職を目指す方はもちろん、日本でも海外部門で活躍したい、海外研修制度を利用して海外赴任を希望する方が受験している英語能力試験です。
TOEFLの利用者はこれから増えるの?
TOEFLは、1964年の開始以来、世界で3,000万人以上が受験したアカデミックテストです。これまで日本では、1980年代の留学ブームの時にTOEFLテスト受験が広がり、1990年代に入ると、1年間の受験者数は10万人突破しました。その後も順調に増え続け、現在は100万人を超えています。
また2020年度から新たにスタートする「大学入試共通テスト」では、英語試験の実施形態が大きく変わります。従来の「大学入試センター試験」の英語試験は、「読む・書く」 の2技能のみでしたが、「大学入試共通テスト」では、「話す・聞く」 が加えられた4技能が問われるとのこと。文部科学省の方針によると、英語能力を問う4技能を公正に評価する方法として一定の評価が定着している民間資格・検定の導入が示されています。
現時点でTOEFLが、「大学入試共通テスト」の認定試験と正式に決定しているわけではありません。一方で、文部科学省の「大学入試共通テスト」発表資料に添付されている「主な英語の資格・検定試験(平成29年5月現在)」の資料には、他の民間資格と並んでTOEFL iBTの記載がみられます。「読む・書く・話す・聞く」 の4技能を測定できる検定試験としてTOEFL iBTが採用される 可能性は高いといえるでしょう。したがって、2020年度の「大学入試共通テスト」を受けて、今後益々受験者数も増加すると予想されています。
まとめ
TOEFLは、iBTとITPの2種類のみです。 個人で一般的に受験する場合は、TOEFL iBTとなります。団体単位の申し込みが対象のTOEFL ITPの受験を希望する場合は、通っている大学や学校、勤務している会社に実施しているかを確認してみるとよいでしょう。
TOEFL iBTは、海外留学や海外就職用に活用し、TOEFL ITPは国内の進学や就職、英語学習に利用するという違いがあります。グローバル化が加速しているなか、世界のどこでも仕事ができるスキルやマインドが求められる現代では、自分の英語能力が世界基準でどれくらいなのかを知っておくことは必要となりそうですね。英語でのコミュニケーション能力を世界レベルで証明できるTOEFL試験に是非チャレンジしてみてください。